Column

2025/06/18

ヒアルロン酸の後にハイフを受ける際に知っておきたい注意点

「ヒアルロン酸注入とハイフ、どちらも美容医療で人気の高い施術だから、両方受けてみたい」と考える方は多くいらっしゃいます。しかし、その組み合わせには注意が必要です。実際に「ヒアルロン酸を入れた後、すぐにハイフを受けても大丈夫?」という質問は、美容クリニックでもよく寄せられる内容です。

ヒアルロン酸とハイフはそれぞれ異なる目的や作用メカニズムを持つため、同時期に施術を行うと効果が打ち消されてしまったり、場合によってはトラブルを招いたりする可能性があります。

本記事では、ヒアルロン酸注入後にハイフを受けたいと考えている方に向けて、両施術の基本的な仕組みの違い、同時施術によるリスク、適切な間隔の取り方、医師の判断が必要なケースについて詳しく解説します。

ヒアルロン酸の後にハイフを行う際に知っておきたい基本知識

ヒアルロン酸とハイフは、美容医療において非常に人気の高い施術です。どちらもたるみ改善やリフトアップ効果を目的としていますが、作用のメカニズムはまったく異なります。そのため、併用する際には十分な理解と計画が必要です。

ヒアルロン酸とハイフの仕組みの違い

ヒアルロン酸は、皮膚の下に注入することでボリュームを出してしわや凹みを目立たなくする働きがあります。特にほうれい線やゴルゴライン、唇や顎の形成などに使用されることが多く、比較的即効性のある施術です。

一方でハイフ(HIFU:高密度焦点式超音波)は、皮膚の深層にあるSMAS層と呼ばれる筋膜にアプローチする施術です。加熱によるコラーゲン生成や引き締め効果を促し、たるみの改善やフェイスラインの引き上げを図ります。体に大きな負担がなくダウンタイムも少ない点が特徴です。

同時期に施術を行うことがなぜ問題になるのか

ヒアルロン酸とハイフを同時期に行う最大の問題は、ハイフの熱エネルギーがヒアルロン酸に影響を与えるリスクがあることです。ハイフは超音波を照射することで熱を発生させるため、直近で注入されたヒアルロン酸が熱で分解されてしまう可能性があります。

特にSMAS層より浅い層(真皮や皮下組織)にハイフを照射した場合、ヒアルロン酸が分布している層にまで熱が届いてしまうことがあるため注意が必要です。結果として、せっかく注入したヒアルロン酸のボリュームが減少し、施術効果が短期間で薄れてしまう可能性があります。

医師の判断が必要なケース

すべてのケースにおいてハイフとヒアルロン酸の併用がNGというわけではありません。例えば、ヒアルロン酸を注入した部位とハイフを照射したい部位が明確に異なる場合やヒアルロン酸の注入から十分な時間が経過している場合には、問題なく施術が可能なこともあります。

しかし、自己判断で施術を決めるのはリスクが伴います。特に、過去にヒアルロン酸を注入しているが正確な部位や種類を覚えていない場合や効果が残っているか判断がつかない場合は、必ず医師の診察を受けて判断を仰ぎましょう。

ヒアルロン酸注入後にハイフを行う適切なタイミング

ヒアルロン酸とハイフを併用して最大限の美容効果を引き出すには、それぞれの施術の性質を理解し、適切なタイミングで行うことが非常に重要です。誤ったタイミングでハイフを照射するとヒアルロン酸の効果が損なわれるだけでなく、肌への負担が増す可能性があります。

ここでは、ヒアルロン酸注入後にハイフを行う上での適切な時期と注意点を解説します。

注入後すぐにハイフを避けた方がよい理由

まず、ヒアルロン酸がまだ組織と馴染んでいないため、超音波の熱エネルギーによって分解や変形が起こるリスクがあることです。これにより期待していたボリュームアップやリフトアップ効果が減少し、修正が必要になる場合もあります。

また炎症が残っている状態に刺激を加えることで、赤みや腫れが長引く恐れもあります。安全に併用するためには、ヒアルロン酸が皮下組織に十分に定着し炎症反応が落ち着いたタイミングを見計らうことが大切です。

推奨されるハイフ施術の間隔を守る

ヒアルロン酸注入後にハイフを行う場合、一般的に2週間から1ヶ月程度の間隔を空けることが推奨されています。この期間中にヒアルロン酸が皮下に安定し、必要以上の分解を避けられるのです。

ただし、注入されたヒアルロン酸の種類や注入部位、使用量によっても適切な間隔は異なります。高密度で深層に注入された製剤ほど安定に時間がかかる傾向があるため、より長めに間隔を取るようにしましょう。

部位によって施術可能な時期が異なる

ヒアルロン酸が注入された部位によっても、ハイフ施術の可否や時期に違いが生じます。ゴルゴラインや法令線などの顔の中心部に注入された場合は、ハイフによる照射の熱がヒアルロン酸に届きやすいため、慎重な判断が必要になるでしょう。

一方フェイスラインやフェイスサイドにヒアルロン酸を注入した場合は、照射部位との距離が保たれやすく、比較的早めのタイミングでのハイフ施術が可能なこともあります。

ヒアルロン酸とハイフを併用する際に気をつけるポイント

ヒアルロン酸とハイフは、それぞれ異なるアプローチで肌の若返りを促す美容施術です。両方の効果を上手に引き出すには、相互作用を理解した上で施術の順序や時期、強度などに配慮する必要があります。

ここで紹介する3点に注意を払いながら、計画的な施術を目指しましょう。

ヒアルロン酸の種類によって影響が異なる

ヒアルロン酸には、粒子の大きさや持続期間、注入部位に適した粘性などの違いがあります。例えば、深層にボリュームを与える「高密度・高架橋」のヒアルロン酸は、熱の影響を受けやすいです。これに対し表層向けの「低密度・低架橋」タイプであれば、比較的影響は少ないとされています。

そのため、どの種類のヒアルロン酸を注入したのかを施術者が正確に把握しておく必要があります。ヒアルロン酸の種類によってはハイフの照射を控えたほうがよい期間や照射部位の制限が生じるため、施術計画の立案には十分な知識と経験が求められるのです。

ハイフの強さや照射方法に注意する

ハイフ(HIFU)は、高密度焦点式超音波によって真皮層やSMAS層を加熱し、肌の引き締めやリフトアップ効果を得る治療法です。出力の強さや照射の深度によって、効果の出方だけでなくヒアルロン酸への影響も異なります。

特にヒアルロン酸が注入されている層にハイフの熱が届いてしまうとヒアルロン酸が分解され、持続効果が短くなるリスクが生じます。このためハイフを行う際は、機器の出力やカートリッジの選定、照射の角度にまで細心の注意を払いましょう。経験豊富な医師による判断が不可欠です。

仕上がりの理想像に合わせて施術を組み立てる

理想的なフェイスラインや若々しい印象を手に入れるためには、ヒアルロン酸とハイフの併用だけでなく、それぞれの施術をどの順番でどのタイミングで行うかが重要です。例えば、ヒアルロン酸でボリュームを補いながらハイフで輪郭を引き締めるようなアプローチは、相乗効果が期待できます。

そのためには、患者様の肌の状態や年齢、仕上がりのイメージをもとに施術の順序や間隔をカスタマイズする必要があります。画一的な施術ではなく、一人ひとりに合わせた最適なプランが求められるのです。

ヒアルロン酸とハイフの併用が気になる方は『MEMOTO CLINIC 名古屋』へご相談ください

ヒアルロン酸とハイフを併用することでより高い美容効果が期待できますが、安全性や効果を最大限に高めるには専門的な知識と繊細な技術が求められます。『MEMOTO CLINIC 名古屋』では、豊富な施術経験をもとに、患者様の肌状態や希望に応じた最適なプランをご提案しております。

初めての方でも安心して施術を受けていただけるよう、カウンセリングでは丁寧にヒアリングを行い、施術方法や注意点をわかりやすくご説明していますので、ヒアルロン酸の注入後にハイフをご検討の方はぜひ一度ご相談ください。

まとめ|ヒアルロン酸の後にハイフを行うときはタイミングと方法に注意しよう

ヒアルロン酸とハイフを併用する際は、それぞれの施術が持つ特性と相互作用を理解した上で適切なタイミングや方法を選ぶことが大切です。誤った順序や施術時期の選択はせっかくの美容効果を損なうだけでなく、肌トラブルの原因にもなりかねません。

『MEMOTO CLINIC 名古屋』では、医師が一人ひとりの状態をしっかり見極め、安全かつ効果的な施術をご提案しています。美しさを引き出す施術をご希望の方は、ぜひ当院にお任せください。

記事監修者:鈴木大路

記事監修者プロフィール院長鈴木 大路

経歴

  • 名古屋大学医学部卒業
  • 豊田厚生病院
  • 大手美容外科 岐阜院院長
  • 大手美容外科 金沢院院長
  • 大手美容外科 浜松院院長
  • 大手美容外科 二重埋没法指導医

資格

  • ボトックスビスタ® 認定資格医
  • ジュビダームビスタ® 認定資格医
  • 美容外科学会(JSAS) 正会員

Address

〒453-0015
愛知県名古屋市中村区椿町15-10
名駅三交ビル3階
※名古屋駅より徒歩2分程度

052-462-1340

ご予約はこちら