コラム
Column
2026/01/12
目の下にできるクマの悩みというと、「たるみ」や「膨らみ」が注目されがちですが、「凹み」や「くぼみ」のせいで老けて見える、疲れて見えると感じている患者さまも非常に多いです。
特に、コンシーラーでもなかなか隠せない目の下の影は、単なる色素沈着ではなく、皮膚の凹凸(凹み)によって光の影ができてしまう黒クマの可能性が高いです。
この記事では、目の下の凹みができる原因を「生まれつきや加齢によるもの」と「クマ取り手術後のもの」の2つに分けて徹底解説します。それぞれの凹みの治療法を症例を交えてご紹介し、あなたに最適な改善への一歩を提案します。
目の下の凹みを効果的に改善するためには、まずその原因を正確に把握することが必要です。目の下の凹みは、大きく分けて2種類の原因に分類されます。

目の下の凹みが生じる理由は、以下の二つに大別されます。
一つ目は、元々の骨格や加齢による凹み(黒クマ)です。これは、目の下の皮膚と骨を繋ぐ靭帯が強く、皮膚を引っ張ってくぼみを作るケースや、元々目の下の脂肪が少なく、骨の輪郭が目立つことによってできる影です。加齢によって皮膚のハリが失われ、たるみが進むとより目立ちやすくなります。
二つ目は、クマ取り手術後の過剰な脂肪除去です。クマ取りの施術である「脱脂術」を受けた後に、眼窩脂肪を必要以上に除去してしまった結果、目の下が凹み過ぎてしまうケースです。
| 凹みの原因 | 特徴と見分け方 | 主な対処法 |
| 生まれつき・加齢 | 若い頃から目立つ。上を向くと影が薄くなる。膨らみと凹みがセットのことが多い。 | 脱脂+ヒアルロン酸注入、または脂肪注入。 |
| 手術後の修正 | 脱脂手術後に急に目立ち始めた。凹みが全体的にフラットにくぼみ、シワが増える。 | ヒアルロン酸注入、脂肪注入による修正治療。 |
「凹みの原因が、脂肪の不足か、靭帯による影か、あるいはその両方かを見極めることが、正しい治療選択の鍵です。」
原因によって治療法が全く異なるため、クリニックでのカウンセリング時に医師に正確に診断してもらうことが非常に重要です。
目の下が凹み、影(黒クマ)ができる原因は、下まぶたの皮膚の奥にある解剖学的な構造にあります。
目の奥には、眼球を支えるクッション材として「眼窩脂肪」が存在しています。この眼窩脂肪が前に押し出されると、目袋のような「膨らみ」になります。
そして、この膨らみのすぐ下に、皮膚と骨とを強くつなぎ止めている靭帯があります。この靭帯が皮膚を強く引き込んでいる場所が「凹み」や「くぼみ」として影を生み出します。
黒クマは、この「脂肪による膨らみ」と「靭帯による凹み」が隣り合って存在するケースがほとんどです。この凹凸の差が物理的な影を作り出し、「疲れた」「老けた」という印象を与えてしまうのです。

「クマ取りの手術を受けたのに、以前より凹みが目立ってしまった」「術後に皮膚にシワが増えて、逆に老けて見えるようになった」という患者さまの悩みは少なくありません。
クマ取り後の凹みは、元のクマとは異なる治療法での修正が必要になります。
クマ取り手術(脱脂術)後に凹みが生じる最大の原因は、眼窩脂肪の除去量が多すぎることです。
本来、脱脂手術は目の下の膨らみの原因となっている脂肪を取り除くことで、凹凸をフラットにすることを目的としています。しかし、医師の経験や技術が未熟な場合、必要な量以上に脂肪を切除してしまうリスクがあります。
過剰な脱脂により、目の下の皮膚のハリを保つ土台となる脂肪がなくなると、目元が痩せて見える、皮膚のシワが目立ち疲労感が強く見える印象になる、頬骨と目元の間に不自然な段差ができ老けて見える、といった症状が現れます。このような症状が出た場合、他院長への修正を希望する患者さまが増えます。
「脱脂したら目の下が窪んでしまい、前より老けて見えるようになって後悔しています。元のクマがあった頃の方がマシでした。」
修正治療は初回手術よりも技術的な難易度が上がるため、慎重なクリニック・医師選びが必要です。

クマ取り後にできた凹みを修正する治療法として、最も手軽でダウンタイムの少ないのが「ヒアルロン酸注入」です。
ヒアルロン酸は、元々体内に存在する成分であり、凹んだ部分の皮下組織に注射で注入することで、失われたボリュームを補い、凹凸をなめらかに改善します。
| メリット | デメリット |
| 施術時間が短い(10分〜20分程度) | 持続期間に限りがある(約1年〜2年で吸収される) |
| ダウンタイムが非常に少ない(軽度の腫れや内出血程度) | 注入量が多すぎるとふくらみすぎて不自然になるリスク |
| もし仕上がりが不満でも溶かす注射(ヒアルロニダーゼ)で修正が可能 | 繰り返しの施術が必要となり費用がかさむ |
特に、凹みの程度が軽度なケースや、まずは手軽に修正を試したい患者さまに適しています。当院では、極細のラインやカニューレを用いて、痛みや内出血を最小限に抑える方法で注入を行います。

クマ取り後の凹みに対して、永続的な改善を希望される患者さまには「脂肪注入」が最善の治療法となります。
脂肪注入は、患者さま自身の腹部や太ももなどから脂肪を採取し、それを遠心分離などの加工をして、目の下の凹んだ部位に注入する手術です。注入された脂肪が血液から栄養を得て生きた細胞として定着すれば、その効果は半永続的に持続します。また、自身の組織であるため、ヒアルロン酸よりもナチュラルで、皮膚にハリを出す効果も期待できます。
脂肪注入は、採取部位と注入部位の2部位を処置する必要があるため、ヒアルロン酸注入と比較して時間がかかり、ダウンタイムも長くなります。
| メリット | デメリット |
| 定着すれば永続的な効果が期待できる | 施術がヒアルロン酸より複雑で費用が高額になる |
| 自身の脂肪のためアレルギーのリスクがない | 脂肪の採取部位にも腫れや内出血などのダウンタイムが生じる |
| 皮膚のハリや若返り効果も期待できる | 医師の技術力によって定着率と仕上がりが大きく左右される |
「他院修正は初回手術より難易度が高いです。特に脂肪注入は、凹凸をなめらかにする繊細な技術が求められ、医師の技術力で定着率と仕上がりが大きく左右されます。」
修正手術を検討する際は、症例数が多く、修正手術の経験が豊富な専門医を選ぶことが極めて重要です。
クマ取り手術の経験がなく、元々目の下の凹みや影が目立っているケースは、主に「黒クマ」として分類されます。
黒クマ(影クマ)は、加齢による皮膚や眼輪筋のたるみ、あるいは眼窩脂肪の膨らみと靭帯による凹みの差によって、物理的な影ができてしまう症状です。鏡を見たときに上を向いたり、皮膚を引っ張ったりすると影が薄くなるのが特徴です。
この中で、凹みが特に目立つタイプは、眼窩脂肪の量が元々少ないタイプ(皮膚の下のボリュームが不足し、骨や靭帯のラインが影として強調される)と、靭帯が強靭で、皮膚を内側に強く引き込んでいるため、くぼみが深く見えることの二つが考えられます。
根本的な改善には、不足したボリュームを補うか、凹凸を平坦化させる治療法の選択が必要となります。
元々の黒クマの凹みに対して、「膨らみは特に気にならず、凹みだけを改善したい」という患者さまには、ヒアルロン酸注入が第一選択肢となります。
目の下の凹みにヒアルロン酸を注入することで、皮膚を内側から持ち上げ、凹凸の差を埋めます。影の原因となるくぼみをフラットにすることで、若返り効果と疲労感の解消が期待できます。
ヒアルロン酸注入は、膨らみがなく凹みだけが目立つタイプの患者さまや、手術は避けたい患者さま、ダウンタイムを最小限に抑えたい患者さまに適しています。
| 項目 | ヒアルロン酸注入の概要 |
| 料金相場 | 5万円〜15万円程度(製剤の種類や注入量による) |
| 一般的な持続期間 | 約1年〜2年(徐々に体内に吸収される) |
| 治療時間 | 10分〜20分 |

多くの黒クマの患者さまは、「眼窩脂肪の膨らみ」と「靭帯による凹み」が複合して存在しています。このようなケースでは、両方の症状を同時に治療する「脱脂+脂肪注入」が最も効果的で、高い満足度が得られる治療法です。
この治療法では、まず膨らみの原因となっている眼窩脂肪の過剰な部分を切除し、凹凸の原因となる膨らみをなくします。次に、切除した脂肪、あるいは自身の他の部位から採取した脂肪を、影を作っている凹んだ部位に注入します。
この複合治療法により、目の下の膨らみは解消され、凹みにはボリュームが補給されるため、下まぶた全体の凹凸がフラットに整います。
「膨らみと凹みを同時に治療することで、目の下全体の凹凸がフラットになり、最も自然で美しい仕上がりが期待できます。当院では、脱脂後に脂肪注入を併用することで、クマの改善と若返り効果を最大化する治療を提案しています。」
脱脂と脂肪注入は手術となるため、ヒアルロン酸注入と比較してダウンタイムは長くなりますが、一度の治療で永続的な改善が期待できる点が最大のメリットです。

これからクマ取りの施術を検討している患者さまにとって、術後の凹みは最大のリスクの一つです。ここでは、凹みを未然に防ぎ、理想的な仕上がりを得るための予防策を解説します。
脱脂術のみを単独で行った場合、凹みのリスクが高い患者さまのタイプが存在します。
例えば、元々目元の脂肪が少ない方や、頬骨が低く目元と頬の境目が不明瞭な方は、脂肪を少し切除するだけでも凹みが目立ちやすい可能性があります。さらに、皮膚が薄い方は、皮下組織のボリュームが失われた後に皮膚が余りやすくなり、シワが増えたり、凹凸がダイレクトに表面に現れやすくなります。
このタイプに該当する方は、脱脂と脂肪注入をセットで検討するか、ヒアルロン酸注入を併用するなど、ボリュームを補う治療法の提案を医師から受ける必要があります。
凹みを確実に防ぐためには、脂肪をただ取り出すだけでなく、「残すべき脂肪」と「取るべき脂肪」を的確に判断し、注入の必要性まで見極める医師の技術力が不可欠です。
優れた医師を選ぶためのポイントをまとめます。
医師の経歴や所属学会の認定医資格なども判断材料になります。
むしろ、過度なマッサージは皮膚に摩擦を与え、たるみや色素沈着を助長するリスクがあるため注意が必要です。筆者も高価なアイクリームを色々試しましたが、凹み自体には効果を感じられませんでした。根本的な改善を希望される場合は、美容外科での治療法を検討してください。
施術後の腫れが完全に消失し、最終的な仕上がりが確定するのは術後3ヶ月〜6ヶ月以降が目安となります。医師は、この期間を経て完成した状態を確認した上で、修正治療の計画を立てるのが一般的です。
「焦って修正治療を受けると、腫れが引いた後に過剰注入になるリスクがあります。まずは完成を待つことが重要です。」
不安な場合は、まずは手術を受けたクリニックに相談し、経過を診察してもらいましょう。
目の下の凹みは、放置すると加齢とともにますます目立ちやすくなる症状です。原因を正しく把握し、ヒアルロン酸や脂肪注入といった効果的な治療法を選択することで、目元の印象は大きく若返ります。
重要なのは、「とりあえず脱脂する」「手軽だから注入だけする」といった短絡的な判断を避け、凹みの原因・脂肪量・皮膚の状態を総合的に診断できる医師を選ぶことです。
当院では、患者さま一人ひとりの症状と皮膚の状態を詳細に診察した上で、最適な治療プランを提案しています。
目の下の凹みやクマについてさらに詳しく知りたい方は、ぜひ一度、ご相談ください。

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