コラム
Column
2026/01/13
「目の下にふくらみがあるけど、これって涙袋?それとも老けて見えるクマ?」
鏡を見るたびに、その違いが気になっている方は多いのではないでしょうか。
涙袋は「ホルモンタンク」とも呼ばれ、目元を大きく、愛らしい印象にする一方で、クマは疲労感や加齢による老けた印象を与えてしまいます。この二つは、位置が非常に近いため、見分けるのが難しい悩みの種です。
本記事では、目の下の膨らみがクマなのか涙袋なのかを決定的に見極める方法から、それぞれの改善・活用方法、さらに涙袋を残してクマ取り手術で改善できるのかどうかまで、詳しく解説します。

クマと涙袋は、下まぶたにできる膨らみという点では共通していますが、その正体と原因はまったく異なります。この根本的な違いを理解することが、効果的な対策につながります。
涙袋の正体は、下まぶたの縁にある眼輪筋という筋肉が発達し、ぷっくりと突出している状態です。構造として、涙袋は目のキワ、まつ毛の生え際からすぐにできる半月状のふくらみにあります。筋肉であるため、笑ったり、目に力を入れたりすると強調されるのが大きな特徴で、若々しさや愛らしい印象を与えます。その原因は主に眼輪筋の発達によるものであり、加齢や疲労が直接的な原因ではありません。
それに対して、一般的に「クマ」と呼ばれるものは、大きく分けて「青クマ」「茶クマ」「黒クマ」「赤クマ」の4種類があり、それぞれ原因が異なります。
特に黒クマは、加齢によって眼窩脂肪が前方に突出する目袋と、その下の皮膚のくぼみが作る影であり、涙袋と混同されやすい膨らみの代表格です。
| クマの種類 | 主な原因 | 構造・位置 |
| 黒クマ | 加齢や脂肪によるたるみ(目袋の突出と影) | 涙袋の下から頬にかけての部分 |
| 青クマ | 血行不良により皮膚が薄い部分から筋肉や静脈が透けて見える | 目元全体、特に下まぶたの皮膚の薄い部分 |
| 茶クマ | 摩擦や紫外線による色素沈着 | 目元全体、下まぶたの皮膚表面 |
| 赤クマ | 眼輪筋の突出やたるみにより、筋肉の赤みが透けて見える状態 | 涙袋のすぐ下、または目袋の境界線部分 |
【決定的な違い】をまとめると、涙袋は筋肉の膨らみで若々しい印象を与えるのに対し、クマ(特に黒クマや赤クマなど)は脂肪や皮膚のたるみ、あるいは筋肉の突出による色や影であり、疲労感や老けた印象を与えてしまうのです。

自分の目元の膨らみがどちらなのかを見極めることは、適切な改善策を見つけるための最重要ステップです。
最も簡単で確実な見分け方法は、「笑った時の変化」を観察することにあります。
涙袋は眼輪筋という筋肉であるため、笑って筋肉に力が入ると強調されて、よりふくらみが大きく変化します。
一方、黒クマの原因である目袋は、笑っても筋肉のように変化したり、消えたりすることはありません。むしろ、笑うことで頬の筋肉が上に持ち上がり、目袋の下のくぼみとの段差がさらに目立ちやすくなるケースがあります。
「笑った時にできる膨らみこそがクマだと思っていたら、実は涙袋だったと美容外科で知りました。クマ(目袋)は笑っても変わらないか、むしろ影が深くなるので、自分の悩みがクマではないと分かって安心しました。」

笑った時の変化だけでは判断が難しい場合のために、読者が自宅で簡単にできる具体的なセルフチェック手順を解説します。
まずは黒クマを判定しましょう。
もし真上を見上げた際に、下まぶたの膨らみが目立たなくなり、影が薄くなったり消えたりした場合は、その膨らみは脂肪の突出による黒クマである可能性が非常に高いです。
次に、色味のクマ(茶クマと青クマ)を判定します。
このとき、引っ張るとクマの色が薄くなったり消えたりするなら、血行不良や皮膚の薄さが原因の青クマです。反対に、引っ張っても色が薄くならずに残ってしまう場合は、色素沈着が原因の茶クマであると判断できます。
| セルフチェック結果 | 当てはまる原因 | 対策の方向性 |
| 笑うとふくらみが強調される | 涙袋(眼輪筋) | 活かすメイクや筋肉トレーニング |
| 上を向くと影が薄くなる | 黒クマ(目袋の突出) | 眼窩脂肪の脱脂などの治療 |
| 皮膚を引っ張ると色が消える | 青クマ(血行不良) | 温冷対策、マッサージなどのセルフケア |
| 皮膚を引っ張っても色が残る | 茶クマ(色素沈着) | 紫外線対策、摩擦回避、美白治療 |
クマと涙袋の違いが明確になったら、次はそれぞれの改善と活用方法に進みましょう。

美容外科での施術を検討する前に、ご自宅で取り組めるセルフケアと、涙袋をより強調するための方法を順番に紹介します。
まず、青クマの原因である血行不良には、目元の血流を改善する温冷ケアが効果的です。蒸しタオルで目元を温めてから、冷やしたタオルやアイマスクで冷やすというサイクルを数回繰り返すアプローチを取りましょう。
次に、茶クマの最大の原因は、下まぶたをこする刺激や紫外線による色素沈着です。これを防ぐためには、メイク落としや洗顔時に下まぶたを絶対にこすらないよう注意し、高保湿の目元用クリームで摩擦を減らすことが大切です。もちろん、日焼け止めやサングラスで紫外線対策を徹底する必要もあります。
最後に、涙袋は筋肉なので、トレーニングで強調できる可能性があります。口を「お」の形に固定し、下まぶたの眼輪筋に意識を集中させます。下の歯茎が見えないように下まぶただけを上に持ち上げるように筋肉を軽く引き締め、この動きを繰り返すことで涙袋を育てていきましょう。

「涙袋は活かしたいけれど、クマだけ消したい」これは多くの方が抱える悩みですが、結論から言うと「可能」です。
特に黒クマの原因である目袋は、涙袋よりも深い位置にある脂肪です。
黒クマの根本治療である「下眼瞼脱脂術」は、下まぶたの裏側から脂肪を取り出す施術であり、涙袋を形成している眼輪筋に直接切開や操作を加えることは基本的にありません。
そのため、熟練した医師による施術であれば、涙袋をしっかりと残し、クマの原因である目袋の突出だけを改善することが可能です。このアプローチが、目元の印象を劇的に若返らせる鍵となります。
クマの改善後、より理想的な涙袋の形成やボリュームアップを希望する場合、ヒアルロン酸注入や脂肪注入といった美容の施術が検討されます。
| 施術名 | 概要 | 効果の持続時間 | メリット | デメリット |
| ヒアルロン酸注入 | 涙袋部分の皮膚の下にヒアルロン酸を注入する | 一時的(1年~2年程度) | 施術時間が短く、ダウンタイムが少ない。 | 定期的な施術が必要。 |
| 脂肪注入 | ご自身の脂肪を採取・加工し注入する | 長期的(一度定着すれば永続的可能性) | 永続的な効果が見込める。異物注入に抵抗がない。 | 長期的にしこりが出来る可能性がある。 |
涙袋の施術で不自然に見せないためには、注入する量や位置が非常に重要です。注入しすぎると、涙袋と目袋の区別がつかなくなり、かえって目元が腫れぼったい印象になる可能性があります。また、涙袋の形は左右で違いがあるケースも多いため、医師は個々の眼輪筋の形成や目元のバランスを見てデザインを調整する必要があります。
クマ取り手術を検討する際、多くの方が「涙袋がなくなってしまうのではないか」という心配を抱きます。結論から言えば、クマ取り手術で涙袋がなくなることはありません。
涙袋の正体は、下まぶたにある眼輪筋という筋肉です。一方、クマ取り手術で改善対象となる黒クマは、主に眼窩から突出した脂肪とその下のたるみによるものです。この脂肪は眼輪筋よりも深部に位置しています。
経験豊富な医師が行う脱脂やハムラ法では、涙袋を形成している眼輪筋を避けて、その下にある脂肪やたるみのみにアプローチします。このため、手術後に涙袋が消える可能性は非常に低いです。
ただし、加齢によるたるみが非常に強く、皮膚の切開やたるみの除去を広範囲に行った場合、一時的に涙袋の強調度が弱まるケースはあります。これは、手術後の腫れや、皮膚を引っ張ったことによる張りが原因であり、時間の経過とともに改善することがほとんどです。重要なのは、涙袋を温存するデザインと、過剰な皮膚除去を避ける医師の技術が必要であるという点です。

クマ取り手術を行うことで、今まで目立たなかった涙袋が、かえって強調されて見えるようになるケースは多くあります。
なぜなら、黒クマの原因である目袋の突出は、本来涙袋が持っているふくらみを隠してしまうからです。例えるなら、目袋という大きな山に隠れて、涙袋という小さな山が見えなくなっている状態です。
クマ取り手術によって、目袋の脂肪を除去し、下まぶた全体が平坦になると、隠れていた眼輪筋が露出し、その輪郭がハッキリと形成されます。結果として、手術前よりも目元が若々しく、涙袋がしっかりとある愛らしい印象に変化するのです。
クマ取りと涙袋の関係をまとめると以下のようになります。
| 施術前後の変化 | 施術の効果 | 涙袋への影響 |
| 目袋の突出が解消される | クマが改善し、影が薄くなる | 隠れていた涙袋が露出し、目立つようになる |
| 皮膚のたるみが解消される | 目元が引き締まり、スッキリする | 涙袋の上のラインが強調される可能性がある |
「涙袋の形を考慮し、目袋を過剰に取らないことが、自然な仕上がりを作る鍵となります。脱脂の際に涙袋の下の部分だけを繊細に治療することで、涙袋を活かしつつ、クマの改善を両立できます。」
自然な目元を作るためには、施術時に涙袋と目袋の境界線を正確に見極め、涙袋の形を考慮したデザインが必要です。
クマと涙袋の違いを知ることは、あなたの目元の印象を劇的に改善する第一歩です。しかし、黒クマ、青クマ、茶クマ、赤クマなど複数の種類が複合して発生しているケースも多く、セルフチェックだけでは正確な判断が難しいこともあります。
「これは涙袋なの?それともクマなの?」と悩み続けている方は、美容外科や形成外科の専門医に相談することをお勧めします。
専門医であれば、下まぶたの皮膚の厚さ、眼輪筋の状態、脂肪の突出位置などを正確に診断し、あなたの目元に最適な改善方法を提案してくれます。
といった個別のアプローチが可能になります。
理想の目元を作るためには、まずは現状の原因を知ることが大切です。クリニックでのカウンセリングを通して、クマの悩みを解消し、涙袋を活かした明るい印象の目元を手に入れましょう。
当院でも、患者さま一人ひとりの状態を詳細に診察した上で、理想の目元を作るための最適なプランを提案しております。
クマの治療や涙袋の形成についてさらに詳しく知りたい方は、ぜひ一度、ご相談ください。

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